最強の手兵CSOの圧倒的な合奏能力を武器にした、巨匠ハイティンクのブルックナー総決算。
これまでにハイティンク3種の正規録音はすべてRCOとのものでしたが、年とともに演奏時間が拡大する傾向がみられ、CSOとのライヴではついに最長、より細部に至るまで目の行き届いた表現となっています。ショルティ、バレンボイム時代を通じて、世界屈指のブルックナー・オケに成長したCSO。もともと、モノスゴイ音を出すオケにあっても、いかなる誇張表現をも排して、終始自然な流れを大切にするハイティンク。各声部のバランス処理とブレンド具合、遅すぎず速すぎずのテンポ設定、全曲のみごとな構成力。どの瞬間も無機的にならないのは、78歳の巨匠の境地というべきでしょうか。フィナーレも、まさに音による大聖堂のような拡がりを形づくって圧巻です!
交響曲 第7番 ホ長調(ノーヴァク版)
ベルナルド・ハイティンク(指揮)
シカゴ交響楽団
録音:2007年5月シンフォニーセンターオーケストラ・ホール、シカゴ(ライヴ)
原盤:CSO Resound Ⓟ2008
国内未発売CD:輸入盤(CSOR.901704)