完全無比のテクニック、驚異的な集中力、彫塑された音色。
1. ピアノ・ソナタ第2番 変ロ短調 Op.35《葬送》
2. 12の練習曲 Op.25
グリゴリー・ソコロフ(ピアノ)
録音:(1)1992年11月10日 サル・ガヴォー、パリ(ライヴ) DDD
(2)1995年6月13日 グリンカ礼拝堂、サンクトペテルブルク(ライヴ) DDD
原盤:ナイーヴ(旧opus111) Ⓟ1990
国内発売旧CD:輸入盤(OP 30456) レコ芸特選(1994年初出時)
完全無比のテクニックと、聴くものの心をわしづかみにする驚異的な集中力で、根強いファンを持つソコロフのショパンが復活。
ソコロフは16歳という若さでチャイコフスキー・コンクールに優勝、世間にその名を轟かせました。
輝かしい経歴を持つにも関わらず彼の録音は極めて少なく、コンサート活動もあまり積極的には行っていません。
それでも今なお人々の胸と耳に深い印象を与え続けているのです。
ショパンの練習曲op.25といえば、ピアニストにとってなかなかの難物ですが、ソコロフは聴く者に息をつく間も与えないほどパワフルかつ完璧。
ソナタ第2番でも、天使のような軽やかさから重々しい葬送行進曲まで、変幻自在にその姿を変えながら、底に流れるただならぬ緊張感を常に感じさせる稀有な演奏。あらためてソコロフの魅力を是非、ご堪能ください。