話題の名盤を惜しみなく投入!キングのクラシック廉価盤・最強シリーズベスト・セレクト・クラシック1000
ドヴォルザーク:チェロ協奏曲
1. ドヴォルザーク:チェロ協奏曲 ロ短調op.104
2. チャイコフスキー:ロココ風の主題による変奏曲op.33
ミクローシュ・ペレーニ(チェロ)
イヴァン・フィッシャー指揮
ブタペスト祝祭管弦楽団
録音:1987年12月(ドヴォルザーク)、1988年12月(チィコフスキー)
原盤:フンガロトン (P)1994 STEREO
[解説:平林直哉]
ドヴォルザークは名曲ゆえにカザルス、デュ・プレ、ロストロポーヴィチ、フルニエ、ヨーヨー・マなどの巨匠、大家たちの名盤がひしめいているが、このペレーニの演奏は最も端正で大らか、歌に満ちた演奏と言える。言い換えれば、奏者の個性が必要以上に全面に出ず、曲の持ち味をじっくりと味わえるものだろう。
ありそうでいて、なかなかお目にかかれないタイプの美演奏である。
フィッシャーの伴奏も非常に目が行き届いている。
独奏と伴奏の響きのバランスをきっちりと整え(特に木管楽器に対する配慮が印象的)、独奏者の先を読み取りながらの音楽の進め方も素晴らしい。
チャイコフスキーもとても魅力的な演奏。オーケストラの瑞々しく新鮮な響きは第一級であり、流麗でしなやか、活力と豊かな香りを感じさせるソロは非の打ち所がない。(平林直哉)